"5月にはピークを迎え、週刊誌に全文が掲載されたのをはじめ、雑誌ではこの童話の話題一色に。また、テレビはフジが同15日から5日間もワイドショー「タイム3」で中尾彬、武田鉄矢らによる日替わり朗読放送「かけそば大特集」を組んだ。作者の栗も一躍売れっ子になり、着流し姿でテレビ出演して自作を読み上げた。
そんなかけそば一色の中、ひとり反旗を翻したのがタモリだった。5月19日の「笑っていいとも!」で「そのころ150円あったら、インスタントのそばが3人前買えたはず」「涙のファシズム」とうさんくささを指摘した。
この発言がキッカケとなり、ブームは翌6月には終焉(しゅうえん)を迎える。その4年前に作者を居候させた滋賀県のそば屋主人が、雑誌に告発したのだ。店主の話によると、栗はホラ吹きで「北大医学部卒の医学博士の小児科医」と詐称し、近所の住民に医者紛いの行為をし、薬代をだまし取ったりしていたという。店主自身からも自動車を買う代金として10万円を借りたまま姿を消したと訴えた。
また、「実話」という触れ込みだった「一杯のかけそば」は、出来過ぎやつじつまが合わない点を指摘され、作者の「虚言の一環ではないのか」と問題にされた。"
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